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最終回 ゴールド・エクスペリエンス

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6年ぶりの記事です。そして最終回。当時だったら付けてそうなタイトルにしました。自分で作っておいてなんですが、なかなか複雑な構造のブログとなっており、ひさしぶりすぎて何をどうやったら記事を投稿・更新できるのか思い出しながら書いています。

このブログはブログと呼ばれるものが世の中に誕生して間もない黎明期の2005年の2月から書き始め、2011年の3月までの約6年間にわたって更新をしていました。

更新を停止したのは心情的に大きな理由はなくて、当時使っていたサーバーがクラックされて(おそらく自分のセキュリティ対策もわるかったのでしょうが)バックグラウンドで動いていた CMS の Movable Type が壊されてしまったことがきっかけで、とりあえずファイル群やデータベースのデータを一旦退避させて後で直そうと思ったままなんとなく腰が上がらず時間ばかりが過ぎていったしまったというのが真相です(その間にドメインの契約も終了させてしまった)。

今になって復旧に至ったのは仕事やプライベートで作った制作物を一旦整理してみようと思ったからで、その一環としてこのブログとデザイン変更する前の初期バージョン、さらに親サイトをまとめてアップロードしました。Movable Type のバージョンが 5 ということもありセキュリティ面で心配があることからコメント機能や検索機能などはオフにしていますのでデザイン アーカイブとしての位置付けです。

とはいえ過去の文章を読み返してみると感情移入やその起伏が激しかったり、文体であったり言葉のチョイスや内容の浅さにいわゆる香ばしさがほとばしっており、読んでいてこの子は大丈夫かなと(笑)気恥ずかしさの類がじんわりとこみ上げてきます。自分自身でも内容を把握しきれていませんし記事によってはなかなかの黒歴史を晒すこととなるのでしょうが、いわゆる中二病に侵されていたものとして微笑ましく受け入れてくだされば幸いです。

いま振り返ってみるとこのブログをデザインしたり実装することでスキル面で得ていたものの大きさを実感します。自分は理系大学の出身で学生の頃に趣味で多少「ホームページ」と呼ばれるものをなんとなくデザインして、当時のお気軽オーサリング ツールであったホームページ・ビルダーでなんとなくコーディングしていた以外にデザインのバックグラウンドはなく、ひょんなことからとある新宿のウェブ制作会社にデザイナーのアルバイトとして雇っていただいたものの、何もできるわけでなくコンプレックスの塊でした。

自分でデザインをしたウェブサイトを思い通りに動くように自分で実装できるようになりたい。その一心で模索をしたところ、当時ブログの構築システムとして覇権を握りつつあった Movable Type が自分で出した回答で、これならブログ サイトのみならずどんなウェブサイトであっても大抵のものはノン プログラマである自分にも出来るのではないかと光明を得た思いでした。

初期バージョンはまさに Web 2.0 が全盛を迎える頃のデザインの特徴が色濃く反映されており、次のバージョンとなった本サイトでは現在のフラット デザインにも通じるエディトリアルにインスパイアされたデザインを採用しました。フラット デザインなどという言葉はもちろんありませんが、当時エディトリアルの要素をWebデザインにも持ち込む流れがなんとなく出来ていたように記憶しています。デザインにしろ実装にしろ仕事で「やったことがない」という状況に遭遇するのがとにかく怖くて恐ろしくて、このブログであったりその他のパーソナル プロジェクトが自分にとって色々と先回りで実験をしてみるプレイ グラウンドになっていたと思えます。

onotakehiko.dev

ちゃちゃっと作った簡易的なサイトではありますが onotakehiko.dev にそのほかのパーソナル ワークのほか、全てではありませんがやってきた仕事のプロジェクトについてもピックアップして掲載しました。昔のものを見るとデザインと実装の双方で、あぁこれはきっと早くリリースしたいという気持ちが強すぎて未成熟だったかもと感じるものもありますが、その時その時に一生懸命に作った歴史なのでたとえ拙くとも自分だけは大切にしておきたい。このブログや過去の制作物を見て記憶していてくださっていた方々から後々になってお仕事をもらい今へと繋がっているケースが少なくなく感謝の気持ちでいっぱいです。

10年以上ウェブ周辺の仕事を続けてくることが出来ましたが、俯瞰してみるとまだこれしかやってきていないのだなぁという思いです。上から下までのスクロールが一瞬で終わってしまう。まだまだこれからということでしょうが、仕事としてのウェブをこの先もずっと続けていくのかと問われると正直わかりません。自分に要求されているだろうものを自分なりに解釈して受け入れてやってきたつもりですが、自分のフィールドは要所要所で場所や形が変わってきたようにも思いますしおそらくこの先もそうなのでしょう。浮遊感のある現在のフィールドを波乗りのように乗りこなしながら、時には片足を別のフィールドへ突っ込んで新しいものを柔軟に受け入れられるし踏み出せる自分でありたいなと思ってます。なんだか締め方も良くわからなくなってきたのでこれで。これからもよろしく。(完)